能登の未来
FUTURE
投稿者
南山空哉
私が思う能登の良さは、「人の温かさ」です。住んでいる人は少ないですが、人の繋がりが強いところが能登の強さだと感じます。近所の方から余った野菜をもらったり、お返しをしたり。そんな優しさの輪の中で育ったように思います。中学卒業後は能登を離れましたが、なぜか能登に帰ってくるたびに「やっぱりここがいい」と思えました。一度能登を離れたからこそ、能登、そして能登の人の温かさが心に沁みました。
地震が発生した際には、私は近所に住むおばあちゃんをおぶって避難所に逃げました。自身を含め、誰もが自分だけではなく、誰かのことを心配していました。こんな時でも「誰かのために」と動けるのは、やはり能登の人の素敵なところだと感じました。
これからの能登には、2つのことを期待しています。1つは、伝統の継承です。能登には、祭りや漁など昔から伝わる伝統があります。その古き良き伝統を、途絶えさせることなく後世に伝えていきたいです。もう1つは、次世代を担う若者を育てることです。能登は少子高齢化が深刻化しており、若者が比較的少ない地域です。能登に住む続ける若者が減少している今、能登の人はもちろん、能登を知らない人をも魅了する町に変わっていく必要があると考えます。そうして、貴重な次世代を担う若者を地域一帯で育てていくことが大切になると考えます。
能登で生まれ能登で育った私にとって、能登は居続けたい場所です。今後は能登の地方公務員となり、能登の立て直しに携わりたいと考えています。自然の豊かさと温かい人が魅力の能登。ですが、今は1番の魅力であった自然が、私たちの猛威になっています。こんなに温かくて私の大好きな能登を、「怖い場所」にはしたくありません。私の大好きな能登を取り戻すために、そしてこれまでたくさんお世話になった能登への恩返しのために、これからは地方公務員として能登を支えられる人になりたいです。目の前の現実と向き合いながらも、確実に前へと進んでいきたいです。一日も早い復興を祈ります。