「今日はよーけうまい魚取れたわいや。」 朝から活気のある言葉が飛び交う。輪島の朝市といえば、美味しい海の幸を思い浮かるだろう。 朝市で飛び交う活気のある方言も朝市の醍醐味の一つだ。 　令和6年元旦、輪島の人々が朝市で買ったもので作ったおせちを家族で囲む中、大きな地震が起こった。あちこちで建物は倒壊し、津波警報が発令された。テレビで地震速報を伝えるアナウンサーの緊迫感ある避難を呼びかける声は私たちも覚えていることだろう。朝市では大規模な火災が起こり、私達の知る朝市はもはや見る影もなくなっていた。その光景を見て、悲しむと言うよりは1000年以上続く輪島の宝を失ったという悔しさがあったのではないだろうか。そしてその悔しさを糧に今、朝市を復興しようという強い意志から地元の人々の試みが始まっている。 　最近では私達は通販サイトで商品を買うことが増えてきている。人と人との関わりを持たず機械的に買い物をしている。それ反して、朝市は今も尚人々の思いやりや温かさを感じることのできる場所だった。そんな朝市を私たちは絶やしてはいけない。私達には能登の美味しい海の幸やソウルフードの魅力をSNSで発信したり、募金に協力したりすることができる。どれだけ小さなことでも復興に一歩ずつ近づけることができる。「がっぱになるぞ！」能登朝市の復興に向けて。