能登の未来
FUTURE
投稿者
宮腰光里
私は令和6年能登半島地震を経験し、100年後に能登が地震以前よりも人の優しさを感じられる地域になって欲しいと思う。「能登はやさしや土までも」という言葉があるように、私も能登の人は誰にでも優しく、人々が一つとなって地域に密着していると感じる。しかし、この地震の直後、私が目にしたのは自分の知り得ない人々の姿だった。
震災後、私は1週間ほど近くの体育館で避難生活を送っていた。その期間だけで、実際に自分で見た被害やニュースで見た事件が多々起こっていたのだ。他人の車の窓ガラスを割り物資を盗む人、避難中の家に侵入し高価な物を盗む人、店員がいないコンビニでタバコを盗む人。被災した地域を裏手に取った悪質な犯罪だ。被災者の弱みに付け込んで、再び被災者の心にダメージを与えるような行動は本当に許せない。もちろん沢山の人達の支援や良心に私も支えられた事実は間違いない。本当にいくら感謝しても足りないくらいだ。だが、そのような人々の努力が、一部の人間の行動により無駄になってしまう事は非常に残念だ。このような状況だからこそ、自分たちが今やるべき事を見つめ直し、能登が一つになるべきだと思う。
私は、嘗ての優しさに溢れていた能登のように、今回の地震により、人の温もりを感じられる更に団結した能登になることを願っている。私もその一員として、地域に協力できる仕事に就き、能登の人々の支えになりたい。