能登の未来

FUTURE

絆の継承

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投稿者

川端杏奈

 私は、輪島市を支えるのは「人の力」だと思います。なぜならこれまでの産業や文化を守り輪島市を活気づけてきたのは、輪島市民の輪島への思いと、絆が強いからです。100年後の輪島市では、今よりも賑やかで活気に溢れた場所であり、輪島を訪れた人も輪島を好きになるような場所であってほしい。また今後、輪島で生活をしていく市民の方々にも「輪島に生まれてよかった」「輪島に住んで働きたい」「輪島で長生きしたい」と、現在もそして何年先もこの気持ちを継承していく強い心をもった市民のいる輪島市であってほしいと考える。
 まず、輪島の産業では、コロナ禍が終わってからは、様々な制限が解除されたことで輪島の各観光名所では観光客が戻りつつあり、脱コロナに向けて動き出そうとしていた。しかし、震災後、輪島朝市の大規模火災で、輪島の観光名所の一つが被災し、大きく様変わりしてしまった。それに対して私は、最初は、絶望的な輪島の観光名所にもう観光客が笑顔で楽しく観光することはないだろうと思っていた。しかし、朝市で働く祖母が「また朝市で魚を売りたい」と寂しそうに言ったとき、輪島の観光名所をこのままなくしてはいけないと思った。私たちはこの長い歴史の中で輪島の人達が苦労して築いてきたこの伝統を守らなければいけないのである。その為にまず、震災前以上の輪島市の産業の活気で観光業を盛り上げていき、観光業を営む人々の力になり、未来へ繋げていきたい。
 さらに、輪島の文化では、8月末に5日間に亘る輪島大祭があり、老若男女問わず、たくさんの人々が楽しんでいた。しかし、これもまた新型コロナウイルス感染症の影響により行うことができず、昨年より満を持して開催したが、この度の震災により、当分は大祭を行えないかもしれない。私の地元では、竹でタイ、キリコを地元の青年部、中高生を中心に作成し当日に神輿とともに町内を回っていた。このような大祭は今後いつ開催されるか見通しもつかず、今後、これまでのような大祭を開催し続ける為にも、輪島市の人々の強い心、絆を信じ、これまでの文化を継承し100年後の未来へ向けて、復興を担う一人の市民となりたいと思う。
 このようなことから私は、自分の望む100年後の輪島市のために、今できること、この先自分にできることを考え、人との繋がりや輪島の文化、産業を大切にし未来に託していきたい。輪島市の人々が100年後も変わらない方言、生き方をしていて、強く温かい場所であってほしい。

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