能登の未来
FUTURE
投稿者
田中童夢
"私が考える能登の100年後の姿は、「多くの魅力に溢れ、誰からも愛される能登」である。能登半島地震により、風光明媚な自然や輪島朝市をはじめとする能登の観光名所が失われてしまいました。現在の世間の能登へのイメージは、被災した自然と復旧・復興作業に追われている姿でないだろうか。当分の間、このイメージは消えないであろう。
復興に向けて最優先しなければならないのは、インフラの再整備を含めた人々の生活をこれまでのように取り戻すことである。これにはかなりの時間や多くの人の協力で解決することが出来るであろう。しかし、能登にはこれとは相反ずる大きな問題を抱えることになる。それは過疎化による人口減少、最悪の場合、能登の魅力が人々の記憶からなくなってしまう可能性があるということである。すなわち、能登は存在感をなくし、これまで多くの人に愛されてきた能登がなくなってしまう。私が生まれ育ってきた、大好きな能登をどのように残すか。過疎化の問題は国や地方自治体規模で取り組まなければならない問題であり、住民だけで解決できるものではない。私は能登の魅力を全国に発信し、多くの人に興味・関心を持ってもらいたいと考える。その代表例として、まず観光地としての魅力を更に向上させることが挙げられる。北陸新幹線の開業以降、金沢周辺への観光客は飛躍的に増えたが、能登まで足を延ばす人はそんなに多くないと感じていた。金沢への観光客を能登にも呼び寄せ、観光地としての魅力を多くすることが、能登の活性化の大きな要素であると考える。それに伴い特産物や地元企業の商品をブランド化することも重要である。一般的に地方企業は都会の企業と比較してマーケティング力が低いようである。今後能登の商品や特産物を残すには、人口の多い都市部に進出する必要があると考える。
私は大学のゼミで、マーケティングの研究を行っている。マーケティングとは、ものを売る仕組みをつくることである。その中には、顧客のニーズを捉えることも含まれている。私は大学での学びを活かし、能登の活性化につなげたいと考えている。都市部の消費者動向からどのようなアプローチを行うことで能登の魅力が伝わるかなどを考え、実践することで、先に述べた能登の観光地化、ブランド化を目指したい。そして、100年後の能登が「多くの魅力に溢れ、誰からも愛される能登」になるためのきっかけを作りたいと考える。"