能登の未来

FUTURE

豊かな文化が残る能登

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投稿者

宮中真生

 私は100年後も独自の文化が多く残る能登であって欲しいと考える。能登にはユネスコの無形文化遺産である「あえのこと」、世界農業遺産である「千枚田」などの貴重な文化が残っている。これらの文化が100年後も残存するためにはどうするべきなのだろうか。
 近年、デジタル技術やネットワーク技術を活用して文化財や美術品を保存、継承するデジタル・アーカイブが国内外で注目されている。電子保存は地震などの災害にも強く、このような取り組みをより多くの地域に普及することが必要である。一方でデジタル化による情報の氾濫や流動化は伝統的な文化や知識の伝承を困難にする危険性がある。なぜなら、デジタルコンテンツとして文化が世界中に出回ると独自性を損なうからである。そこで私はデジタル化するにあたって、自治体で保存する内容とネットワーク上で公開する内容とを明確に区別するべきだと考える。具体的に、輪島塗を用いて説明する。自治体で保存するべき内容は細かな制作工程など独自の技術であり、公開するべきなのは作品の写真などオリジナル性を失う可能性の低いものである。
 このように、電子技術を応用すれば100年後も豊かな文化が残る能登を実現できるのではないだろうか。「文化」と「デジタル化」の組み合わせに違和感を覚える人も多いだろう。しかし、文化は時代と共に変化して現存している。したがって継承方法も時代に合わせて発展させていくべきだと私は考える。

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