能登の未来

FUTURE

原点回帰

  • Facebook
  • X
  • LINE

投稿者

竹下あづさ

わたしたちは珠洲に移住して4年目の夫婦。
海の前の山付きの古民家を買って、犬とにわとりと自給自足に近い暮らしをしていました。

日本一周をして住みたいところを探していたようなわたしが友人の紹介で出逢った「ここだ!」と思える楽園。
豊かな海と山と人、この日本において自給率も非常に高く、物々交換やお裾分け文化もあって、
お金ではない大切なものがたくさん存在している場所。

地震が起きてからも豊かな自然に救われ、強く生きる人たちの姿を見て、
「これが能登じゃなければもっととんでもないことになっていたな」と思う場面もたくさんあり、
この土地や人がいかに愛しいかを思い知らされました。

そして、これから。
「便利」はもちろん大切かもしれないけど、能登は能登のままいてほしい。
どれだけ技術や機械が発達しようと、自然の偉大さには勝てない。
土を耕し、海に入り、人や自然と「共に生きる」
これは現代の日本において、とっても貴重なことだと感じます。
近代的な復興に巨額なお金を投じるより、今こそ「原点回帰」

たとえば…
エネルギーも含め、小規模な自給自足を。
コンクリートで何もかも固めるのではなく、
昔ながらの水や地形の流れを読んだ施工。
山は増えすぎた杉を紅葉落葉樹に変え、薪を燃料として活用。
何もかも捨てるのではなくアップサイクル(価値を上げて再利用)。
「世界農業遺産」でもある、能登の豊かな「里山里海」と共に暮らす。
縄文時代から栄えていた能登に本来根付いている在り方。
何があろうと、能登の豊かさは変わらない。
その魅力に沿って暮らしていけば、能登には人が集まる。
100年後も「豊かだな」と感じながら、人々が暮らせる場所でありますように。


  • Facebook
  • X
  • LINE
TOP