能登の未来
FUTURE
投稿者
数馬嘉一郎
私は能登で酒蔵を経営しています。お酒づくりは、お米や水などの自然の恵みが不可欠であり、地域との結びつきが強く、地域の持続性と事業の発展は互いに切り離せません。そのため、『能登を醸す』という理念を掲げ、地域の課題解決と事業成長を両立させることを考え取り組んできました。
能登には、地域への愛着や誇りを共有できる仲間が多く、共通の課題に対する協力意識が根付いています。そして、地域の経済発展に向けた議論や取り組みも積極的に行われており、連帯感を持って進んでいます。
能登の未来を考える際に、地域の豊かな自然や伝統文化が持つ魅力は非常に重要です。例えば、世界農業遺産に認定された能登の自然がもたらす美しい景観や豊富な旬の食材は、地域経済の発展だけでなく、観光や地域ブランドの構築にも貢献します。そのため、地域の魅力を高めるためには、これらの要素を活かした新たな取り組みが必要です。観光プロモーションや地域特産品の開発など、既存の魅力を引き出し、さらに発展させる取り組みが重要です。
また、地域経済の持続性を支えるためには、地域内の企業や経営者の役割も重要です。私は『しっかりした経営者が多い地域はなくならない』という仮説を持っていて、これは地域経済の安定性と発展につながる観点だと考えています。地域の企業が雇用を増やしたり、新たな産業を育成したりすることで、地域全体の活性化に貢献します。このような地域経済の持続性を高める取り組みが進むことで、能登はますます魅力的な地域として発展していくと思います。
※写真キャプション
・耕作放棄地で作っている酒米の水田
・閉鎖されたワイナリーを活用しリキュールを製造
・酒造りの様子